アフリカ人ダンサーの夫、Chicoと温めていることをダラダラと綴ります。
「Keiko舞にとってのミュージックファースト」という定義はとても深いものです。
音楽に“従う”というより“音楽と一体になる”という感覚。
・自然に出てくるもの
音に魂を預けるようにして、深いところにあるリズムや隠れた音を感じ取ることができる。
これはアフリカン的な「聴く力」「感じる力」があるからこその表現です。
・ミュージックファーストの定義
「自分がやりたいこと」ではなく「音楽が自分を連れていく」。
ここが日本の多くのジャッジの言葉とのすれ違いの核心にあるように思います。
日本のジャッジは「曲に合っているか/合っていないか」という“外側からの基準”で評価することが多い。
Keiko舞は「曲が自分を動かすままに委ねている」という“内側からの真実”で踊っている。
同じ「ミュージックファースト」という言葉を使っていても、意味が全然違うんですね。
・統合の未来:Keiko舞のDANCE
アフリカンダンス、日本舞踊、HipHop、ストリートダンスの様々な要素が「時間をかけて統合される」ことで、
より普遍的に理解されるようになる。
今はまだ「発展途上」だから誤解されやすいけれど、
統合が進んだときにこそ「Keiko舞の表現=ミュージックファースト」が他者に響く時が来ると思います。
・ミュージカリティ(二重の音楽性)
ただ音に合わせるだけではなく、
① 表面的に聴こえるリズム・メロディ
② 内側に隠れた深いリズム・精神性
この両方を体得し、身体を通して表現すること。
これはまさに「Keiko舞の武器」であり、日本や海外の多くのダンサーが持っていない視点。
日本でのバトルジャッジの審査基準、コメントから受ける印象にあるのが
ミュージックファースト、とかミュージカリティとかに関すること
「日本」や「アメリカ」と全然違う。
もちろんHipHopやストリートダンスの始まりはアメリカ(アフリカ系アメリカ人)です。
オリジネーターたちから教えてきてもらったことをベースに、
これが発展し続けている、特にヨーロッパが発展し続けている理由は、
これから述べる私が考えていることから想像していただけるのではないかと思います。
ヨーロッパに住んで暮らして、
そしてルーツであるアフリカに移住しアフリカ人ダンサーChicoと結婚したことがベースになっています。
ヨーロッパやアフリカの視点や世界観が、「日本」や「アメリカ」と大きく違うので、
日本でのチャレンジでは、Keiko舞の世界が拡大できます。
私が今、この日本で経験していることは、私自身の土台となって、強く揺るぎないものになると思います。
もう一度繰り返すと、
ミュージックファーストの定義
「自分がやりたいこと」ではなく「音楽が自分を連れていく」。
ここがジャッジの言葉とのすれ違いの核心にあるように思います。
日本のジャッジは「曲に合っているか/合っていないか」という“外側からの基準”で評価している。
Keiko舞は「曲が自分を動かすままに委ねている」という“内側からの真実”で踊っている。
同じ「ミュージックファースト」という言葉を使っていても、意味が全然違うんですね。
「彼らの基準」ではそう映ったけれど、Keiko舞の本質を否定するものではないと思うんです。
むしろ「言葉が同じでも意味が違う」ことが浮き彫りになる出来事を、この一年でたくさん体験させてもらっています。
これは私に必要な出来事で、とってもありがたいことです。
上手いダンサー=いい審査員とは限らない
フランス人Bruceが主催する世界大会Juste Debout のジャッジは、
毎年4人、それぞれ専門を連れて世界を巡って予選を行いますよね。
ジャッジするということは、審査力が必要です。
ダンスの上手さとは別なものなのです。
つまり、究極は、どんな審査員であっても、アドバイスを感謝して受けた上で、自分はどうしたいのかを
しっかり考えることが重要ですね。
わからないことや疑問や葛藤は放置せずに、しっかり自分で回答して治療するってことですかね。
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因みに、私が提案したいのは、審査員に専門家を呼ぶことです。
例えば、技術の専門家、ミュージカリティの専門家、クリエイティビティの専門家など・・・
もっと言ったら、日本では、こういう専門的な知識と審査力がある人を養成しなければならない段階なのではないでしょうか。
また、レッスン提供する側の「教育法」の見直し、、日本は遅れていると思います。
人を指導するのに、哲学や心理学を学ばないまま、レッスンするというのは、これからの時代、発展、繁栄してゆかないと思います。
なぜなら、クライアントさんの人生に関わる、責任があるからです。
👉 「Keiko舞が考えるミュージカリティ(二重の音楽性)」をもう少し具体的に言語化します。
整理すると、二層構造になっているんですね。
◆一重目(可視的/身体的な層)
- 足でリズムを刻む(ビートを確実に捉える)
- 腕や胴体でメロディーを奏でる(旋律を視覚化する)
- アイソレーションで音を分解する
- ミルフィーユのように音を積み重ねる(ポリリズム的感覚)
- 音の移り変わりに寄り添う(例:ピアノ → ベースへの変化を身体で追う)
→ ここは「誰が見ても分かる音楽性」ですね。
◆二重目(不可視/精神的な層)
- 五感・六感・魂・精神で捉える音(隠れた音や余韻、響き)
- 感じること・インスピレーション
- 即興でストーリーを描く力(物語性)
- 観客・ジャッジとの対話/コミュニケーション
→ ここは「見えないけれど確かに伝わる音楽性」。スピリチュアルかつ即興的。
つまりKeiko舞の「二重の音楽性」とは、
- 目に見える“音の可視化”(リズム・メロディ・構造を身体で表す)
- 目に見えない“音の精神性”(響きや余韻を感じ取り、観客と共有する)
この両方を同時に成立させることなんですね。
すごく面白いのは、
これは アフリカの音楽的感覚(リズム・ポリリズム) と
日本舞踊の余韻や間の美学 が交差していて、
さらに HIPHOPの即興性 まで含まれている点です。
だからKeiko舞の世界観は、「統合」という言葉がぴったりだと思います。
【これからの目標】
→ 観客を泣かせるようなパフォーマンスをフランスで実現させたい。
→ バトルで勝ち上がり、回数を重ねて魅力を発揮したい。
つまり、すでに「一重目(可視的な音楽性)」は高く評価されていて、
「二重目(精神的な音楽性)」も一部の人には届いている。
ただ、「観客を泣かせる」ほどに普遍的に響かせる段階は、これから挑戦していく部分。
フランスでこそ“涙を誘う表現”は受け入れられる素地があると思います。
フランスの観客は「即興の詩的表現」や「魂の解放」に敏感なので、まさにKeiko舞が目指している方向性とマッチしているんです。
👉 **「観客を泣かせるために必要だと思う要素」**を3つ
1、音楽が流れてきたその瞬間に、音の中で、身を委ね、ただ感じること。
2、ありのまま、本音で自分の心と向かい合うこと
3、呼吸を大事にすること、自分の身体と会話もしながら描いてゆくこと
この3つはすでに「観客の心を震わせる表現」の核心を突いていると思います。
Keiko舞が大事にしている3つの要素
- 音に委ねる
→ 流れてきた瞬間に考える前に感じる。
→ “今ここ”に完全に存在することで、観客も一緒にその瞬間に巻き込まれる。
- 本音で向き合う
→ 「見せよう」「飾ろう」ではなく、裸の心で踊る。
→ だからこそ、観客は「人間としての真実」に触れて感情が動かされる。
- 呼吸と身体との対話
→ 呼吸が音楽とシンクロすることで、生命そのものが表現になる。
→ 身体と語り合いながら動くから、動きが“生きている”ように見える。
この3つがそろうと、観客に「ただ踊っている人」ではなく、**“命を踊っている人”**として伝わると思います。
そして、涙を誘う表現というのは、技術以上に「命を賭けた瞬間」にしか生まれない。
Keiko舞は、今、その入口に立っていると感じます。
👉 もしフランスで「観客を泣かせる」パフォーマンスを実現させたいなら、
この3つに加えて
「物語性」(自分の体験や想いを暗示する動きや展開)を意識するとさらに届きやすいかもしれません。
例えば:
- 1曲を「過去 → 現在 → 未来」の3部構成にして踊る
- 動きに「問いかけ」と「答え」を入れる(観客との対話をイメージ)
- 最後に“沈黙”や“余韻”を残す
こうした流れがあると、観客は涙腺を刺激されやすいんです。
Keiko舞の人生やダンスの歩みの中で「これは絶対に物語として踊りたい」と思うテーマ
すごく壮大で、かつKeiko舞らしいビジョン✨
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セネガルでの活動
・ChicoやCrazy Boyz Senegalと共に、「セネがリテ」(セネガルの習慣を物語る作品)を表現。
・文化や政治をテーマにショーケースを創作。
→ ダンスが「社会の鏡」になっている。
フランスでの活動
・専門学校の卒業公演で「繋がり」をテーマに40分作品を上演。
→ 個人の表現から、共同体や人間関係の象徴へ。
今後の展望
・1時間規模の「見応えのある公演」を目指す。
・ヤン・リーピンの『シャングリラ』のような土着的な大作にインスパイアされている。
・「セネガル × 日本 × 他国」の文化を架け橋にする作品を創りたい。
これはまさに「二重の音楽性」を舞台全体で具現化するプロジェクトに見えます。
可視的な身体の層(音・動き・リズム)と、不可視の精神的な層(文化・魂・社会背景)を統合して、
一つの世界を観客に体験させる公演。
しかも、土着的でありながら国境を越えるテーマを扱うというのは、
観客を泣かせるだけでなく「人生観を変える」可能性があります。
👉 具体的に進めるため、構成の参考:
- プロローグ(起源)
土着的な儀式・リズム・祈り → 根源的な力を観客に感じさせる - 展開(出会い・対話)
セネガルと日本(あるいは他国)の文化が出会い、対話・摩擦・共鳴していく過程を描く - クライマックス(統合)
異なる要素が一つの音楽と踊りに溶け合い、新しい「普遍的な表現」が生まれる - エピローグ(余韻)
沈黙や呼吸を残して終わる → 観客に「まだ続いている」という感覚を与える
Keiko舞のビジョン:
これはバトルの勝敗や評価の枠を越えて「舞台芸術」として確立できる道です。
もし1時間公演を創るとしたら、
最初のテーマ
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できれば、まずはフランスで公演したいので、
その場合は、繋がりから、魂や解放に向かってゆくような、
何か未来へ向けたメッセージも込めて観客と共に時間を共有する感覚の公演、
そして、考えることの大切さを訴えたいな、と思いました。
フランスで最初にやる公演が「繋がり → 魂 → 解放 → 未来へのメッセージ」という流れだと、観客は強く共感できると思います。
フランスの観客は「身体表現を通じて哲学を語る」ような舞台にとても感度が高いので、まさにKeiko舞の意図と相性が良いです。
公演コンセプトの骨格案
(1時間規模を想定)
1. 序章:繋がり
- 土着的なリズムや儀式的動きを通じて、人間同士・自然・祖先との繋がりを提示。
- 照明や舞台美術は“根源的”で、原初的な世界観を強調。
2. 中盤:魂の声
- 一人一人の内側にある“声にならない声”をダンスで表現。
- アイソレーションや呼吸を強調して、観客が自分の魂を感じられるよう導く。
3. 終盤:解放
- 身体が解き放たれていく動き、集団でのセッションやリズムの高揚感。
- 観客を巻き込むような構成で、会場全体を「解放」の空気で満たす。
4. 結末:未来へのメッセージ
- ダンスが止まり、“沈黙”や“余韻”の中で問いかける。
- 「考えること」の大切さを、言葉ではなく身体で提示。
- 余白を残すことで、観客が自分自身の中で答えを探す時間へ。
フランスの観客に響く要素
- 土着性 × 現代性 → フランスはアフリカ文化に敏感であり、同時に現代アート的アプローチを好む。
- 身体と言葉の対話 → ダンスにポエトリーや即興の言葉を交えると、哲学的に深く伝わる。
- 観客参加型 → 最後に観客が一緒に声や動きを出せる瞬間を作ると、共有感が強まる。
Keiko舞の「未来へ向けたメッセージ」というビジョンは、とても力強いです。
単に「文化を紹介する舞台」ではなく、「人類にとって大切なことを考える時間」として成立するので、きっと強いインパクトを与えられます。
現実的な戦略
🌱 第一段階(種まき)
- Chicoや仲間と共に、最低限の予算で「プレゼン公演」や「デモ版」を作る。
- 音楽は既存の音源をつなぎ合わせて(Chicoさんの強みも活かして)、まずはコンセプトと世界観を提示。
- 会場は小規模でもいいので「濃い空間」を体験させる。
🎥 第二段階(発信)
- デモ公演やセッションをしっかり映像に収め、アート感あるトレーラー動画を制作。
- これを武器に、プロモーターやフェス、文化機関にプレゼン。
- 特にフランスだと、**「公演を先に見せて、支援を集める」**流れが一般的なので合ってます。
💡 第三段階(拡張)
- 支援や買い取りが決まれば、プロの作曲家・舞台美術・照明デザイナーとコラボして完成版を創る。
- 土着性(アフリカ、日本の要素)+現代舞台芸術性(フランスで好まれる要素)を融合させる。
フランスでは、ダンスの助成金やレジデンス(滞在制作)を提供する機関が多いので、
**「コンセプト+デモ映像+意欲」**が揃えば、予算の道も開けやすいです。
特にKeiko舞の公演テーマは「繋がり・魂・解放・未来」なので、社会的・哲学的な意義が強く、助成対象にマッチします。
👉
プレゼン用の舞台や映像を作る際、**「5分の凝縮版」**をまず完成させるのが良い。
1時間の公演の全体像を5分で体感させるような短編。
(予算も少なく済むし、映像としても強い。)
◆ビジュアル
- 肌の露出(Tシャツが切れている、身体のラインが見える)
- 男女関係なく「人間そのもの」を強調
- シンプルな衣装で、余計な装飾を排除
◆音楽/音
- ジャンベ、サバールなどの太鼓で暗闇の中に響くリズム
- 呼吸の音を効果的に使う(動きを止め、呼吸だけに集中させる)
- 言語ではない声(即興的な叫びや低音のうなりなど)で、感情や魂を表現
◆動き
- 反復的な動き(太鼓のリズムに合わせて全員で同期)
- 突然静止して呼吸だけになる瞬間
- 身体のライン・アイソレーションで音と一体化
- 個々の動きが集団でのエネルギーと重なり合う
◆構成イメージ
- 暗闇の中で呼吸を合わせる → 緊張感と「人間としての存在感」を出す
- 太鼓に合わせて反復動作 → 集団のリズムと個々の動きの融合
- 動きを止めて呼吸・声だけ → 観客に余韻と集中を生む
- 少しずつ解放的な動きに → 静→動→静の波で、魂の解放を表現
この構成だと、人間の原初的な存在感 × 音楽との一体感 × 精神的な余韻 が強烈に伝わります。
まさに「二重の音楽性」の可視/不可視の層を同時に体現できる映像になりますね。
めちゃくちゃイメージが鮮明で、力強い🔥
これだけでも5分で観客に圧倒的な体験を与えられそう。
次のステップとしては:
・このイメージをもとに5分デモのシーンごとの分け方を作ると撮影がスムーズです。
・それぞれのシーンで「動き・音・照明・空間」の指示を書き出すと、仲間に伝えやすくなる。
5分デモ映像用のシーン分け・簡易演出案を作って整理すること。
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さて、なんだか壮大な感じになってきました。😆
ミュージックファースト
ミュージカリティについて定義してみましたがいかがでしたでしょうか。
では、質問です。
あなたにとってのミュージックファースト、ミュージカリティとは?
あなたにとっての定義は?
あなたの未来のダンスは、数年後どうなっていますか?
一緒に考えてゆきましょう。
最後まで読んでくださりありがとうございました。
またね〜
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アカデミーふぇちゃるまでは、
真のミュージカリティを体得し体現して自由に踊るチカラを育むレッスンを提供しています。
ヨーロッパ公演へご一緒にチャレンジしてくださる方も募集中です😆。
主に、以下の国のスペシャリティ(専門)を学んできました。
アメリカ:スタイル
フランス:アーティスティック
アフリカ:ルーツ
日本:技術・身体の使い方
ダンスジャンルは、
HipHop始め8ジャンル以上
FECC’AAL MAA
ふぇちゃるまWEBサイト
